ペーパーレス化の課題と進め方

ペーパーレス化の課題と進め方

ペーパーレス化の課題と進め方イメージ

更新日:2022/12/19

ペーパーレス化、「言うは易し行うは難し」とよく聞きます。
このコラムでは、ペーパーレス化の進め方や課題について御説明します。

ペーパーレス化の進め方

メリットの多いペーパーレス化ですが、実際に推進しようとしても簡単に進まないこともよくあります。ペーパーレス化を進めるためのポイントをご紹介します。

1.社内にペーパーレス化の必要性の理解を求める

ペーパーレス化推進の大きなハードルとなりやすいのが現場の理解です。慣れたやり方を大きく変えるのは難しいものです。
ペーパーレス化を推進するためには、業務効率向上やコスト削減など電子化の意義や目的を明確化し、社内のコンセンサスを形成する必要があります。

まず、デジタル化の必要性を経営幹部や役職者にプレゼンテーションします。
意義や目的、メリット、費用対効果し、どのようにペーパーレス化の取り組みを進めていくのかを説明します。目的としては、
・情報共有スピード向上での業務効率化
・意思決定スピード向上での競争力強化
・紙文書での管理対象を見直し
・社内コストの削減
のような内容が一般的な目的になるかと思います。

これらの目的が実現すれば、情報整理に費やす時間とコストの削減、情報共有や検索の時間短縮、情報の見える化による申請や報告の速度向上、情報漏洩、紛失防止による情報セキュリティ強化、紙代・保管スペースなどコスト削減、SDGsによる企業イメージの向上のようなメリットが創出できます。
時間やコストの削減効果、スケジュールを数値で明確化しておくと理解を得やすくなります。
続いて従業員にデジタル化の目的やメリット、実際の業務にどのような変化があるのかを根気よく丁寧に周知します。
理解を得られないままトップダウン方式で進めても、業務効率化や生産性向上にはなかなか結びつきません。"
デジタル化の必要性を全社で認識・理解することで、スムーズにペーパーレス化を開始しやすくなります。

2.部分的にペーパーレスの取り組みを始める

一斉に全ての書類をペーパーレス化しようとすると負担が大きくなることで社内の混乱を招き、ペーパーレス化が頓挫してしまう可能性も高まります。

まずは、紙媒体で利用している書類やデジタル化不可能な書類等を、部署やプロジェクトごとに分類し棚卸しすることから始めましょう。
ペーパーレスの取り組みは、初めは部署やプロジェクト、業務単位など、やりやすいところから部分的に始めます。最小の手数で、最大の効果を得られる箇所なら最良です。

例としては、電子契約の導入から始めてみる方法などが考えられます。
一部の取引先や顧客との契約に電子契約を始めます。サービスを利用する形でペーパーレス化を試してみると、効果や利便性をを実感でき、徐々にデジタルデータの扱いにも慣れていくことが出来ます。
ペーパーレス化をスモールスタートで試験的に始めて、徐々にその範囲を広げていけば、従業員も徐々に新しい方式に慣れていくことができます。
同時に意図しているペーパーレス化が進んでいるかを検証しながら、問題点があれば業務のやり方を改善していくというサイクルも回すことができます。

3.計画を立ててペーパーレス化を推進

ペーパーレス化もKPIや体制を整理することで計画が立てやすくなります。
計画立てに必要な項目について検討し関係者とすり合わせします。
項目が埋まれば、あとは実行しPDCAを実行していきます。

項目例:
・KPI設定:現状の時間やコストを算出しペーパーレス化によって得られる予測効果を設定
・現状紙媒体がペーパーレスに移行出来るかの確認。
・プロジェクト開始時期
・効果確認時期の設定

ペーパーレス化の課題と進まない理由

企業がペーパーレス化に踏み切れない理由やペーパーレス化が進まない理由について考えてみます。

・初期コスト

主な原因のひとつに、ペーパーレス化の初期コストが有ります。
システムの導入、サーバー・インフラなどの環境整備、セキュリティ対策、PCやタブレットなどのデバイスの用意等の初期コストがかかる事が課題の一つです。
長期的なメリットで考えた場合、紙代や印刷代、人件費などのコストを大幅に削減できるケースがあります。短期的ではなく、長期的な視点でペーパーレス化のメリットを理解する必要があります。

・ITリテラシーの差

社員間のITリテラシーの差により、ペーパーレス化の取り組みが進まないケースがあります。
とくに年配者のなかにはデジタル機器の扱いに不慣れな方も多く、慣れている紙ベースの業務を変えることに抵抗を覚えることが多くあります。また、決定権を持つ役職者の方がペーパーレス化に消極的で、ペーパーレス化が進まないというケースもあります。
対策としては、デバイスの操作に慣れない社員にITリテラシーを教育することや、紙の業務と同じように直感的に扱えるシステムを導入することで、電子化への抵抗感・違和感を軽減する必要があります。

・システム障害への不安

災害や停電などによるシステム障害への不安から、ペーパーレス化を実施できないケースもあります。
システム障害によってデータの閲覧ができなくなる、データそのものが紛失してしまわないかという懸念が挙げられます。
しかし実際には、データ化された文書や情報はクラウド上に保存でき、バックアップデータから復元することも可能です。むしろ紙媒体の場合、災害などで文書自体の紛失や閲覧できない状態になる危険性もあるため注意が必要だと言えます。
ペーパーレス化のメリットや安全性についてもしっかりと周知していくことが必要です。

いずれも、社内の教育や、周知による活動で対策することが可能です。

ペーパーレス化に有効なツール

ペーパーレス化を進めるにあたって有効なツールには、様々なツールがあります。
・Web会議ツール
・ビジネスチャット
・クラウドストレージ
・勤怠管理システム
・文書管理システム(OCR)
・電子契約システム
・請求書受領サービス
・経費精算システム
・ワークフロー


最初はビジネスチャットツールや、電子契約システム等から徐々に開始していきます。
文書管理システムは紙の文書ではおこなえなかった、文書の自動破棄や権限管理ができるようになります。システムによっては文書の作成から承認処理、保管や破棄までのすべての工程をデジタル上で完結が可能であり、テレワークの対応として導入する企業が増加しています。
業務プロセス全体をデジタル化できるようワークフロー機能も兼ね備えたシステムであればより活用の幅が広がります。

簡単に導入しやすいシステムから導入を開始し、社内の成功体験を獲ながら徐々に自社に必要性が高く大きなシステムを導入していく事がペーパーレス化のおすすめの方法となります。

まとめ

今回は、ペーパーレス化の進め方や進める時の課題について簡単なご説明となりました。
ペーパーレス化を進めるにあたっての課題などがありましたら営業担当からご説明させていただきますのでお気軽にお問い合わせください

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